キッチンをリフォームする際の楽しみでもあり、悩みどころでもあるのがガスコンロではないでしょうか?
今やガスコンロの種類は無数にあり、どれを選んで良いのか非常に悩ましい所です。そこで今回はガスコンロや周辺器具の選び方や費用、注意点などをご紹介致します。ぜひご参考にしていただいて、あなたにぴったりなガスコンロをみつけて下さい。
まずガスコンロをリフォーム、購入する際に確認しなければいけないポイントがこちらの4つです。
1.ご使用しているガスの種類
2.コンロのタイプ
3.天板の種類
4.進化する様々な機能
これらの特徴や機能、選ぶポイントをご紹介致しますので、ガスコンロ選ぶ際のご参考にしてください。
Contents
ガスの種類を確認
まず最初に確認していただきたいのがリフォームしようとしているお宅で使用されているガスの種類です。なぜならガスコンロは使用するガスの種類によって適合する商品が違うからです。
コンロの適合ガスの種類は大きく分けて「都市ガス」と「プロパンガス」の2種類に分類されており、必ず適合する機種を設置しなければなりません。
さらにプロパンガスは全国同一規格のためプロパンガス用のコンロをご購入すればよいのですが、注意したいのが都市ガスです。都市ガスは燃焼速度の違いで7種類のガスに分類されており、それぞれコンロ内部の部品が違ってきます。
ちなみに都市ガスの種類は熱量の違いで
13A>12A>6A>5C>L1>L2>L3
と別れておりますが、
13A・12Aが主流となっておりガスコンロも13Aと12A共用商品が多く出回っていますが、お住まいの地域によっては13Aと12A以外のガスを供給している所もありますので確認が必要です。
適合しないコンロを使用すると、不完全燃焼をおこし一酸化炭素中度の危険があります。リフォームや引っ越しで他の都市、他のガス会社へ切り替わる際は必ずご確認下さい。
ちなみにご自宅のガスの種類を確認するには、利用明細に記載のガス会社へ確認するのが一番確実です。もしくは現在使用しているガスコンロの側面へ表記がありますし、都市ガスの場合はガスメーターに「13A」や「6A」などの記載が必ずございますのでご確認下さい。
ガスコンロのタイプ
ガスコンロには「ビルトインガスコンロ」と「据置型ガスコンロ」の2つのタイプがあります。それぞれ一長一短があります以下、比較してみました。
据置型ガスコンロ | ビルトインガスコンロ | |
価格 | 1.5万~9万円 | 2.5万~20万円 |
サイズ | 56cmか60cm | 60cmか75cm |
バーナー数 | 2口 | 2口~3口 |
取り付け | 個人でも簡単に設置可能 | 業者へ依頼 |
「据置型ガスコンロ」・・・1.5万~9万円が主流の価格帯となっており、ビルトインガスコンロに比べて本体価格が安いのが一番の魅力です。またガス台に載せて設置するだけですので特別な工程が必要なく、誰でも簡単に設置できますので工事費もかかりません。サイズは60cmと56cmタイプの2種類がありコンロ台のサイズに併せて選びます。バーナー数は1個もしくは主流となるのが2口タイプであり、火力は2口ある場合、どちらかが高火力、もう一方は低火力となります。
※ビルトインガスコンロから据置型へ交換する場合は配管、コンロ台の変更が必要ですので専門業者へ依頼しなければなりません。
「ビルトインガスコンロ」・・・なんと言ってもシステムキッチンと一体化していますのでデザイン的に優れ、さらにシステムキッチンに組み込まれていますので隙間がなくお掃除の手間もかかりません。ただ価格が据置型に比べて高くなること、設置には専門の業者へ依頼しなければならず工事費用も別途かかります。
天板の種類
誰しもが機能に優れ、デザインもかっこよくて、使い勝手が良いガスコンロを欲しいものです。しかし全てにおいて優れているものはやはり、それなりに高い価格になってしまうものです。ガスコンロの天板も材質には様々なものがあり、種類によってコンロの価格が違ってきます。高い順に左から材質を並べてみるとこの様になります。
アルミ/ステンレストップ > ガラストップ > ガラスコート > ホーロートップ
では、それぞれの材質の特徴を見ていきましょう。
アルミトップ
アルミもしくはステンレス素材の天板で熱伝導に優れた特徴がありお掃除もよりラクラク行えます。さらに業務用キッチンのデザインのようで機能美にあふれ耐久性のもすぐれており近年、家庭用ガスコンロ市場に登場してきましたが高価格であります。
ガラストップ
今、一番人気がある天板がこのガラストップになります。人気の秘密は強化ガラスを使用していることでツヤツヤとした表面の高級感があるとともに、ガラスにより焦げ付きにくく拭き取りも簡単であること、さらにカラーバリエーションが豊富ですので、様々なキッチンにフィットさせる事ができます。
ただし、ガラスのため一点に過大な衝撃が加わると割れる可能性もありますが、今ではより衝撃に強い自動車用の強化ガラスを使用するメーカーもあり、唯一と言われた弱点を克服しつつあることから、その人気は当分揺るぎないものでしょう。
ガラスコート
材質は安価なホーロー素材ですが塗装にガラス素材をコーティング使用することにより割安でガラストップの機能を実現した天板です。しかし塗装が割れたり剥がれたりするリスクがあります。
ホーロートップ
天板素材の中では一番安価なのがホーローです。ホーローは鋼板にガラス素材を併せたもので、耐久性に優れた特徴があります。ただし衝撃に弱い点と汚れがこびり付きやすい点、そして質感とカラバリエーションが少ない点が挙げられます。その分低価格に抑えたいならホーローが一番です。
進化する様々な便利機能

今のガスコンロには様々な機能が付加されています。機能が多くなればなるほど高価格になってしまいますが便利な機能はやはりつけたいものです。例えば焼き時間コントロールするオートグリル機能や安全装備など様々な機能が開発されていますので最新の機能をご紹介します。
安全装備
2008年に国で定められた法律によりガスコンロに搭載されたのがSiセンサーです。この問以降このSiセンサーが無いコンロは販売禁止となりました。Siセンサーは温度センサーと炎検知センサーの2つの機能があり温度の上昇やガス漏れを検知し自動的にガスの供給をストップする機能です。
Siセンサーによる温度・ガス検知機能から以下の安全装備が今では標準装備され、より安全に安心して調理ができる環境になりました。国によって定められた機能は以下の4点です
・調理油加熱防止装置・・・鍋底が250度になると消火される
・立ち消え安全装置・・・調理中に火が消えたときガスをストップする
・早切れ防止機能・・・250度になると温度を一定に保つ
・消し忘れ消火機能・・・一定時間をすぎると消火される
さらにメーカーによっては独自の安全装置を追加しているものがあります。
・鍋無し検知装置・・・鍋がコンロに載ってないと点火されない
・焦げ付き消火装置・・・焦げ付きを検知し自動で消火される
・地震感知安全装置・・・震度4以上を検知すると自動で消火される
・グリル消し忘れ機能・・・15分連続使用すると消火される
・グリル過熱防止機能・・・グリル内温度が高温になると自動消火
これらSiセンサーを義務付けしてからガスコンロによる火災は2007年の6080件から2014年には3484件と約半減したことから、劇的な効果が確認されています。
調理機能
Siセンサー搭載のガスコンロなら焦げ付かせたり、焼きすぎたり、半生だったり、難しい火加減の調整を自動で行ってくれるので手間なく料理ができレシピの幅もぐんと広がります。さらに進化した現在の調理機能をご紹介します。
・タイマー機能・・・例えば長い時間鍋を引きかける煮込み料理や美味しく茹で上がる時間が決まっているパスタを茹でる時など、キッチンタイマーをセットしたり、さらに時計を見たりすることなくコンロの機能で時間をセットでき自動で日を止めてくれます。同時に複数の料理を作る際にもバーナーごとに時間がセットできますので手間がかからず時間に焦ることなく調理ができます。
・温度調節機能・・・天ぷらやフライ料理など油を使う調理には温度管理が大変重要です。油温違いでベチャとしたりして、なかなかサクッとカラッと上げられないものです。でも温度調節機能があれば火加減はコンロが設定した温度に自動調節してくれ、失敗なくカリッと揚げ物調理が可能です。
・グリル調理・・・特に最近各メーカーが力を入れているのがグリル調理機能です。魚の場合でしたら干物、切身、姿焼と選んで火加減や焼き時間まで調整し焼き上がれば自動で消火してくれるので、途中で焼き具合の確認をすることもなく、さらに焼きすぎる事もなく焼き上げる事ができます。
また最近のガスコンロのグリルは魚を焼くだけではなく、専用器具を使ってパンやローストビーフさらにはシチューなどもボタン一つで楽々調理ができてしまいます。
・自動炊飯機能・・・ガスコンロでお米も炊けてしまうのが自動炊飯機能。炊飯ボタンを押し自動で消火、そのまま10分ほど蒸らせば美味しい竈ご飯ができあがります。
・自動湯沸かし機能・・・お湯が沸くと音声でお知らせしてくれ消火をします。
また弱火で一定時間の保温設定もできますので、お茶などを煮出す場合も非常便利です。
・オートメニュー機能・・・まだまだ上位機種にしか搭載されていない機能ですが、餃子やハンバーグ、煮物など定番料理を火加減、時間を自動で調整して調理してくれます。また専用アプリを使い料理の種類もどんどん追加されていきます。
ガスコンロのリフォーム費用
キッチンをリフォームする場合に発生する費用は「キッチン本体の価格」+「床、パネルの周辺工事」+「設置工事費」これら3つがキッチンリフォーム行う際の基本的な費用となります。
ビルトインコンロから新たなビルトインコンロへの設置費用の相場は2万円ほどです。しかしオーブンも交換し設置する場合は別途、設置費用が5万円ほど発生します。
また既存のキッチンがテーブルコンロでビルトインコンロへリフォームするとなると、「床、パネルの周辺工事」と上記の「設置工事費」さらに、従来のキッチンから大きく高さが変わったり、配置が変わったりすると、水道やガスの配管を増設し移設しなければなりません。その場合「ガス工事、水道工事、電気工事」等が発生し、その際のリフォーム費用は50万円からが相場となってしまいます。
まとめ
ガスコンロをリフォームし機種を選ぶ際に事前に確認すべき4つのポイントをご紹介してきました。
・ご使用しているガスの種類
・コンロのタイプ
・天板の種類
・進化する様々な機能
益々便利になるガスコンロの世界、機能もどんどん進化して搭載されていますが、最新システムはやはり高価な上位機種へ採用されていき、どんどん価格も高くなって行く傾向にあります。
時間がない人や経験が浅い人には便利な機能でも、ある程度調理が出来る人には必要のない機能もありますので、ご予算に応じで機能を選択してあなたに最適なガスコンロを探してくださいね。